Oracle Linux 6.2 をインストール

Oracle Linux が3月22日からバグ修正やセキュリティ・アップデートなどのErrataを含めたすべてのバイナリとソースを無償で提供するようになった。それまではマイナー・アップデートごとのISOメディアやYumでのRPM提供を無償で行っていたものの、Errataは119ドル/年の Network Support 契約がないと提供していなかったが、今回の変更によってその他の Red Hat Enterprise Linux 互換ディストリビューションであるCentOSScientific Linux の代替として検討するにも十分となっただろう。Oracle Linux はCentOSや Scientific Linux より Red Hat Enterprise Linux への追随が速く、また Linux Kernel 3.0.16 に独自のチューニングや機能強化を行った Unbreakable Enterprise Kernel (UEK) も無償で使用できるので、なかなか悪くない選択肢だと思う。

以下では Oracle Linux 6.2 のダウンロードから、Errataを無償で提供する Oracle Public Yum Server を使用できる状態にするまでを説明する。

ISOメディアは Oracle Software Delivery Cloud からダウンロードできる。

Oracle Software Delivery Cloud

右上の「Launage (English)」から「日本語」を選ぶこともできる。「サインイン/登録」を押そう。

Oracle Software Delivery Cloud 日本語

サインインが要求されるので、Oracleのアカウントを持っていない場合は「サインアップ」から登録する必要がある。ボクはアカウントを持っているのでそのままサインイン。

Single Sign-On

契約条項と輸出規制に同意できれば、それぞれのチェックボックスをオンにして「続行」を押す。

Terms & Restrictions

メディア・パック検索画面で「製品パック」に「Oracle Linux」、「プラットフォーム」に「x86 64 bit」を選び、「実行」を押す。

メディア・パック検索

Oracle Linux 4.4 から6.2までいろいろ表示されるので、Oracle Linux Release 6 Update 2 Media Pack for x86_64 (64 bit) を選び、「続行」を押す。

メディア・パック検索結果

Oracle Linux Release 6 Update 2 for x86_64 (64 Bit) の「ダウンロード」を押せばV29459-01.isoというファイルがダウンロードできるので、それをDVDに焼こう。

Oracle Linux Release 6 Update 2 Media Pack for x86_64 (64 bit)

DVDでマシンを起動したら、あとは Red Hat Enterprise Linux / CentOS / Scientific Linux と同様だ。Install or upgrade an existing system を選んでEnterキーを押すとグラフィカル・インストールが始まる。

Welcome to Oracle Linux Server 6.2!

しばらくしたらインストール・メディアのチェックをするかどうか聞かれるが、時間が掛かるのでボクはSkipを選択した。DVDの書込みが怪しい場合はチェックしておいたほうが良いだろう。

Disc Found

グラフィカル・インストーラー「Anaconda」が起動するので、ボタン「Next」を押す。

Anaconda

インストール中に使用する言語を選択する。Japanese(日本語)を選択して、ボタン「Next」を押す。つづいて接続しているキーボードのキー配列を選択する。ボクのは日本語106キーボードなので「日本語」を選択して、ボタン「次」を押す。

キーボードを選択

普通の内蔵ハードディスクであれば、「Basic Storage Device」を選択して、ボタン「次」を押す。

ストレージデバイス

ハードディスクが一度も初期化されていない場合は以下の警告が出るので、ボタン「はい。含まれていません。どのようなデータであっても破棄してください。」を押す。

データを含んでいるかもしれません

ホスト名を設定したら、ボタン「ネットワークの設定」を押す。

ホスト名

System eth0 を選択して、ボタン「編集…」を押す。

ネットワーク接続

方式を「手動」に変更し、アドレス / ネットワーク / ゲートウェイ / DNSサーバー / ドメインを検索を設定して、ボタン「適用…」を押す。

IPv4のセッティング

最初の言語で日本語を選んでおくと、地域も「アジア/東京」が最初から選ばれているので、そのままボタン「次」を押す。Microsoft Windows とデュアル・ブートにしない限り「システムクロックでUTCを使用」はオンのままで良いだろう。

タイムゾーン

rootユーザーのパスワードを設定して、ボタン「次」を押す。

rootユーザーのパスワード

「Create Custom Layout」を選択して、ボタン「次」を押す。

Create Custom Layout

今回作成するパーティションは以下のとおり。Oracle Linux でUEKを使う場合は、kernelとkernel-uekの2つをインストールすることになるので /boot は少し大きめにしておいたほうが安心だ。なお、Advanced Format なハードディスクは正しくパーティションを作成できないので、インストールの前に 複眼中心: Advanced Format Technology を使用したHDDをLinuxで正しくパーティション に従ってパーティションを事前に切っておくことを勧める。

デバイス名 容量 用途
/dev/xvda1 512MB /boot
/dev/xvda2 19.5GB LVM PV

ボタン「作成」を押して、「標準パーティション」を選択して、ボタン「作成」を押す。

標準パーティション

マウントポイントを「/boot」、ファイルシステムを「ext4」、サイズを「512」、追加容量オプションを「固定容量」、基本パーティションにするをチェックして、ボタン「OK」を押す。

/boot

/boot ができたら再びボタン「作成」を押して、「LVM物理ボリューム」を選択して、ボタン「作成する」を押す。

LVM物理ボリューム

ファイルシステムを「physical volume (LVM)」、追加容量オプションを「最大許容量まで使用」、基本パーティションにするをチェックして、ボタン「OK」を押す。

物理ボリュームの追加

LVMの物理ボリュームができたら、つづいてここにLVMを使ってパーティションを作成していく。LVMを使用したパーティション構成は以下のとおり。

PV VG名 LV名 容量 マウント・ポイント
/dev/xvda2 VGsystem LVroot 1024MB /
LVhome 1024MB /home
LVopt 128MB /opt
LVtmp 2048MB /tmp
LVusr 1024MB /usr
LVlocal 128MB /usr/local
LVvar 1024MB /var
LVswap 2048MB スワップ領域

物理ボリューム (PV) が1つなのでボリューム・グループ (VG) も1つとして、そこにすべての論理ボリューム (LV) を作成する。今回インストールするOSで使用するメモリーは1024MBの予定なので、/tmp とスワップ領域はメモリー容量の2倍の2048MBとした。また、物理エクステント (PE) がデフォルトの32MBだと一つのLVサイズは最大2TBになってしまって最近の大容量HDDではちょっと不安なので、最大8TBまで対応できる128MBにPEを変更することで最小LVサイズも128MBになっている。

ボタン「作成」を押したら、LVを作成するにはまずボリューム・グループ (VG) が必要なので、「LVMボリュームグループ」を選択して、ボタン「作成する」を押す。

LVMボリュームグループ

ボリュームグループ名を「VGsystem」、物理エクステントを「128MB」、使用する物理ボリュームを「xvda2」にして、ボタン「追加」を押して論理ボリュームを追加する。すべてが追加できたらボタン「OK」を押す。

ボリュームグループ

これにて当初予定していたすべてのパーティションが作成された。ボタン「次」を押すとフォーマットの警告が出るのでフォーマットする。

フォーマット

ブートローダーについてはデフォルトから変更する点は特にないので、そのままボタン「次」を押す。

ブートローダー

インストールするパッケージ・グループを選択できるが、インストールするパッケージ数を最少にしたかったためMinimalを選択し、「今すぐカスタマイズ」を選択してボタン「次」を押す。

リポジトリ

インストールするパッケージ数を最少にしたかったため、すべてのチェックを外してボタン「次」を押すとインストールが始まる。

パッケージ

しばらくするとインストールが終わり、以下の画面が表示される。DVDを取り出してボタン「再起動」を押す。
おめでとうございます

再起動が終わると、以下のような画面が表示される。Gnomeをインストールした人はグラフィカルなログイン画面が表示されるだろう。カーネルのバージョンにuekとついていることからも分かるが、デフォルトでは Unbreakable Enterprise Kernel Release 1 で起動する。

Red Hat 互換カーネルで起動したい場合は、起動時のGrubメニューで Oracle Linux Server (2.6.32-220.el6.x86_64) を選ぶか、永続的に変更したい場合は /etc/grub/grub.conf のdefaultを書き換える。

Oracle Public Yum Server が使えるように設定ファイルをダウンロードする。

デフォルトでは Unbreakable Enterprise Kernel Release 2 が含まれるol6_UEK_latestリポジトリは無効になっているので、UEK R2 を使いたい場合は有効にする。

以下のコマンドを実行するとErrataなどが Oracle Public Yum Server から取得され、OSが最新の状態となる。

なお、ボクの一部の環境では、kernel-uek-2.6.32-300.3.1.el6uek.x86_64だと /boot に少しでも書き込むと以下のようにジャーナルが必ず壊れて /boot が読込みのみで再マウントされてしまうという問題が発生し、/boot に書き込めないとkernel-uekのアップデートできないという状況に陥ってしまったため、kernel-2.6.32-220.el6.x86_64で起動してからkernel-uekを更新した。更新後のkernel-uek-2.6.39-100.5.1.el6uek.x86_64では問題は起きない。

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