東京いい店やれる店

ホイチョイ・プロダクションズ『東京いい店やれる店』(小学館)久々に書評でも。「すし屋の時価は、日経夕刊の築地卸売市場の相場を見れば傾向がつかめる」といったライフハックがつまりまくっているとのことで、すでに絶版になっている『東京いい店やれる店』をAmazonマーケットプレイスで購入した。いやー、さすがホイチョイ、おもしろすぎ。

「食べてるじゃない!!」と帯にあるとおり、この本は「男が顔のいい女を料理店に連れて行く理由は、彼女をベッドに連れ込みたいからである。しかしどうせファスト・フード育ちの味覚オンチ。味など分かりやしないのだから、必要なのは “その店がおいしいかどうかではなく、その店に連れて行けばやれるかどうか” である」という極めて分かりやすいコンセプトで成り立っている。一歩間違えればただの HotDog Press の特集になってしまうが、この本は時に大胆ながらも理路整然とした説明で “それがなぜ必要なのか” を「顔のいい女」といった毒のあるユーモアを交えて書いてある。要は『カノッサの屈辱』メソッドだ。

発行が1994年ということで、紹介されている店をこの21世紀にそのまま使うことは大変危険であるが、“なぜその店に連れて行くとやれるのか” は人類20万年の歴史の中でそれほど変わっていない。その20万年の歴史の暗黙知を明文化したことにこの本の価値がある。

しかし、まとまっている分、この本を女性たちが読んでしまうことだけは避けなければならないので、この本では野球に関する比喩を頻繁に使うことで一種の暗号化がされている。ノムラ・スコープの説明から始まり、「一回目のデートは定番どおり外角低め」「横浜の佐々木的ポジション」という流れで進むわけだ。が、残念ながらchidaccoさんにはあまり効果がなかったようで、私は外患誘致罪で死すべきである。

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